第21章 迷いの時間
たくさん悩んだ。
たくさん考えた。
それでも…
いつかはやらないといけない。
暗殺が苦手だって、泣いていたケイトも…
やっと、自分を殺さずに自分を出せるようになってきた。
協力する時は、ひたすらに尽力してくれた。
命の価値は、とても尊い。
それは良く解っている。
目の前の彼女が、教えてくれた。
目の前で救えなかった命…
ケイトにとっては両親
殺せんせーにとっては雪村先生
お互い、この二人には共通する所があって
殺し続けてきた自分自身が、過去が確かにあって…
それまでの道のりが…
経緯が、どれだけ険しかったのかもわかってる。
それでも…
全部を無駄にさせないためにも、やら(暗殺)ないといけない。
それが、正しい答えだと
そう、信じているから…
そう思いながら、俺は
ケイトの傍から去って
扉を開けて、前に進んでいった。
目の前の道が、光景が…
なぜか、開(ひら)けた気がした。