第21章 迷いの時間
カルマ「じゃあ、いってくるよ。ケイト」
そう言いながら、俺は立ち上がった。
今日は、1月6日…
一応、祖父母の方にも顔出さないといけないし
何より、一緒に過ごそうと親が言ってきてる。
あまり根を詰めて体壊すと
逆に、自分を責めて殺してしまいそうだし…
しょうがないから、息抜きに行くつもりなんだけど……
(上着に袖を通す)
まだ、確証を掴めていない。
自分の信じようとする道が、正しいかどうか…
そう、扉に歩み寄って
手をかけた時…
『私は、カルマを信じるよ^^
カルマのことが、大好きだから(微笑』
カルマ「!!」
その聞こえてきた声に、驚いて振り返った。
だって…
『どんな道を進んでも、カルマはカルマだよ。
自分で納得できる…
そんな道が、一番いいと思うよ?』
その声は、ケイトの声そのものだったから。
そう…伝わってきた声と同時に
ケイトのキラつかせた笑みが、瞼に浮かんだ。
いつものように、笑っていた。
ベッドで横たわるケイトもまた、同様に…
人工呼吸器も取れて、点滴と胃ろうだけになった状態で
それでも……
幸せそうに…
ただ、笑っていた。