第20章 冬休みの時間
後になって思う。
俺は、本当に…
ケイトを助けられていたんだろうか、と…
助けられていたのは、実は俺だけで…
他の人たちにとっては違ったかもしれない、と…
それでも、ケイトのことだからきっと…
『ありがとう、本当に助かったよ^^
だって、そうでしょ?
そうじゃないと、きっと後悔した!
使うべき時に使わないと、もったいないじゃん(微笑)
だからカルマ、本当にありがとう^^』
そう、言葉を返してくることは明白。
それでも
実際に、この耳で聞かないと嫌だった。
だから……
少しでも、早く目を覚まして。
起きて、声をまた聞かせて。
お願い、だから……
そう思いながら、俺は意識を手放した。
ケイトが横たわるベッドにもたれかかったまま
その右手を、両手でずっと握り締めたままで…
気付けば…
時間は、12月25日の朝になっていた。
(6月25日PM8:37~26日AM0:38、396~405(10ページ)更新)