第20章 冬休みの時間
カエデ「!…え?」
いきなりの行動に、私は驚いた。
ケイト「転ばないための予防(微笑)
これでもう、一人では転ばせないから!^^(ぐっ」
左拳を握り締めながら言うケイトちゃんに
全く同じことをした、当時の姉ちゃんが被さった。
カエデ「!!(お姉ちゃん…」
目を見開く中、きょとんとした顔で見つめ返された。
ふいに立ち止まった私に
首を傾げながら、名前を呼ばれた。
その時、私は不意に思った。
何を知っても変わらないか、不安になったんだ。
ケイト「あかり^^」
そう手を差し伸べるケイトちゃんの姿に、姉が被さって…
カエデ「!!」
ケイト「あれ?間違えた!;
でも…
たぶん、私にとって灯りだからかなあ^^
だって…
カエデがいてくれたから、私は嬉しかったし楽しかった。
今だって
こうして一緒に歩けているだけで、とても楽しいよ^^♪」
そう上機嫌に言うケイトちゃんに
私は、ふと思った。
本当は、言わなくても知っているんじゃ?
だって…視えるんでしょ?聞こえるんでしょ?
始祖神の言ってたように…
本当は、解ってるんじゃ…
解ってた上で、視えてた上で
本人が言わないと決めたのなら
それをあえて、気にしないようにしているんじゃない……?
カエデ「何で、何も聞かないの?」
ケイト「ん?」
カエデ「隠していても、何で聞かないの?」
ケイト「そりゃあ…
話したくないなら、無理に聴く必要もないだろ?
だって…
それで人を傷付ける方が、私は怖いから」
カエデ「っ……!!
もし騙していても!そんな風に言えるの!?」
(波長が大きく揺れる)
ケイト「?何言ってんだ。
お前はお前だろ!
変わるか!!
変わるのだって、そうするのだって
何かきっかけがあったからそうなるんだ。
私が人を…
学校を、信じられなくなったようにな。
だから、とやかく言うつもりはない!!
今に至るまで、色々あったことぐらいは解る。
全部は解らなくても
その過去の全てをひっくるめた上で、今のお前があると思ってる。
その今のお前が、私は大好きなんだ(微笑」
その言葉に…
私は、息を飲んだ。
その理由は
笑顔で言ってくれた姉に被さったから……