第2章 シルバーウィークの時間
でも、肝心な点については解決していないままだった…
頭を殴られてから後で
当時の記憶が悪夢として夢に出てきて、フラッシュバックしたからだろうか…
人混みの中にいると、色んな思念を同時に感じてしまって…
聞こえているのに聞こえてない振りをするのも苦痛みたいで
感じているのに意識をしないようにするだけでも手いっぱいで…
…
本当に苦しそうで、それでも言わないままで…
家に連れてきてくれた時も
カルマ「勝手につれてくんのやめてくんない?
やっと二人っきりでのんびりできるかと思ったのに(溜息」
一人がけのソファーから立って、それに手をかけて言う中
中村「堅いこといいっこなしなし!^^
お、これがアメリカでの家!?凄い豪邸!!//」
アメリカのケイトちゃんの家を見て興奮していた(苦笑)
そして最終的に、中村さんがそのソファーに腰かけた。
カエデ「ケイトちゃん?(首傾げ」
その時、茅野が見ている場所を見ると
ケイトちゃんが二人がけのソファーに手をかけたまま、ぐらぐらしていて
ふと…急にその場に崩れ落ちた。
渚「ケイトちゃん!!??」
カエデ「どうしたの!?大丈夫!!?」
すぐに駆け寄る中、カルマくんが言った
カルマ「あー、大丈夫だよ」
渚「え!?」
カルマ「ここんとこ、ほぼ毎日こうだから」
『え!!?』
カルマ「料理だって、念のために先を見据えて作ってくれてるみたいだから
そっと寝かせてやって?
そうじゃないと…
明日、体育でまた倒れることになりそうだし」
そう言いながら
よっと掛け声と共に、ケイトちゃんを抱き上げて
二人がけのソファーに横たわらせた。
それは、眠ってるとは言いがたくて…
まるで、意識が途中で意図せぬままに切れたといった感じだった。
実際のところ…
ケイトちゃんが、元気をなくしていっているのは目に見えていて…
体育でも、元気一杯に楽しそうにしていたのが
みるみるうちに笑わなくなって、ふらふらしていって…
最近になって、急に倒れた。
といっても、本人にとってはそんな気は欠片もなかったみたいで…;
烏間先生に至っては、叫びながら心配してた。
無理をするなと言われても、それでも本人は無理してる気なんて無くて…
だから余計、こじれていったんだと思う;