第19章 正体の時間
ケイト「カエデでも、あかりでも変わらないよ…」
カエデ「!!」
ケイト「本当に、大切な存在なんだ。
生きててくれて、傍に居てくれるだけで、十二分に嬉しいんだよ(微笑」
その言葉に
その笑みに…
私はどれだけ、救われてきただろう…
どれだけ…
温められてきたんだろう。
復讐しか見いだせなくなっていた私に
明るさをくれた、
温かさをくれた。
今だって、今までのように変わらず…
否定されても、拒絶されても…
笑いながら受け止めて
それごと、抱き締めてッ…
隣に居ていいって、身をもって教えてくれた。
どんな時でも、一緒に居れば嬉しそうに笑って……
それが…
私は、何よりも嬉しかったんだよ?
なのに、何で…(ぎり)
どうして…この触手は止まってくれないの?;;
ケイト「本気で怒って、泣いて、笑って…
心は確かに、そこにあった。
過ごした時間も、感情も…
一緒に、ここにあった(ぎゅう!」
強く抱き締められる中…
感じられる温もりが強まる。
カエデ「!!」
その言葉に目を見開く中、涙が零れ落ちていく。
ケイト「だから、大丈夫…
大丈夫だよ、カエデ^^」
その言葉に
感じていた不安が、消えていった。
ほんとは…
本当は、ああいう人になれたらって!
ケイト「大丈夫だよ^^(なでなで」
私も…
なれたらって、ずっと思ってたのに!!
気付けば、涙が止まらなくなっていた。
最初は、辛くてどうしようもなかったそれは…
変わっていって……
気付けば、すぐ近くに居てくれて
いつの間にか、救われていた。
そんな思いがよぎる中…
想いが込み上げてきた。
『助けて…
助けて!
お願いだから…助けて!!』
異変が起こったのは…
そう思った矢先だった。