第18章 演劇の時間
暗転から、再び光が降り注いでくる。
その暗転した間に、私たちは舞台袖へと移動していた。
ケイト「ふへええ;」
片岡「ぶっつけ本番にしてはうまかったわね」
倉橋「すごかったよ!^^」
カルマ「とても練習なしとは思えなかったよねえ。
ま、見ものだったけど(にや」
ケイト「次やったら本気で怒るからね!?・・(ゴゴゴゴゴ」
カルマ「ごめんごめん^^;
これぐらいなら
ケイトなら、教えなくても合わせられるかなって思ってさ(微笑)
実際、合わせられてたでしょ?^^♪」
ケイト「むっ)確かにそうだけどさあ;」
寺岡「それよりも劇見ろよ。
続きあんだろうが」
そういう中、再び舞台に目をやると…
おばあさんと桃
青いビーズの川に、光が降り注いでいた。
律『おばあさんは新居に桃を持って帰りました。
まるで命が洗濯されたような、晴れやかな気持ち…』
神崎「わっせわっせ(微笑」ビーズをすくう
律『おばあさんの人生は
桃と共に今、始まったのです』
神崎「わああああああ♪(微笑」
キラキラと光を受けて反射しながら散りゆくビーズの中
再び暗転。
ぴしぃっ!!ぴしぃっ!!
鞭が叩きつけられる音が響いてから
光に照らされて出てきたのは…
律『犬、猿、雉です。
どうやら 人を襲う訓練をしているようです』
犬(前原)、猿(岡島)、雉(イトナ)が
きびだんごを、白目になりながらがつがつと食い漁りまくっているシーンだった;
その前で、おじいさんは鞭を片手に黙って立ったままだった。
律『畜生共は、餌をもらって無邪気に従っているだけです。
邪悪なのは、財産欲にまみれたおじいさんだけ。
鬼ヶ島は、私たち人間の心の中にあるのかもしれません』
それから再び暗転し、今度は桃だけに照明が行った。
律『生まれてくる桃の子にも』
そんな中
その光が突如、暗い紫色に変わった。
律『いつしか、鬼が宿るのでしょうか…(最も黒暗声』
桃「ぬるっふっふっふっふっふっ(黒笑い」
そんな風に、重苦しい声が響く中
ゆっくりと照明は消え、真っ暗になっていった。