第18章 演劇の時間
神崎「電波エコーで測定しました。
これの中で、胎児が育っているようなの…」
ナレーション『おじいさんの目の色が変わりました。
瞬時にして、この桃の価値を悟ったからです』
最初は、おばあさんだけが照らされる。
ゆらりと、語られるそれは
なぜか悲しげで、はかなくもあった。
杉野「こりゃすげえ!とんだ珍品だぞ!!
マスコミが飛び付かないわけがねえ!!
(立ち上がり、両手を広げる)
見せ物にすりゃあ!俺は一生大金持ちだ!!(高笑い」
そんな中、おばあさんが何かを差し出した。
杉野「ん?」
律『離婚届です。
おばあさんは、別れることを迷っていました。
ですが
子供の人権を無視するような、おじいさんの非道な言葉。
『俺たち』ではなく、『俺』という言葉…
おばあさんの心は今、決まりました』
キラキラキラキラ
(青い粒子が、キラキラという音を立てて
上から二人の間を割るように降ってくるように映す)
さらさらさらさら
青いビーズが落ちていき、川のようにきれいに光を反射する。
そんな中、未だに律の暗く重い声による
ダークナレーションが続いていた。
律『30年の結婚生活で2人の間にできた溝は
まるで洗濯に行った川のよう』
ケイト「こっちもこっちで今溝ができてるうううう;;;」
狭間「静かにしなさい!
押さえ込んで着替えさせて!!」
倉橋&岡野『らじゃー!!』
ケイト「らじゃーじゃなくってえええええ;;;」
カルマ「頑張ってね、ケイト^^♪」
ケイト「お前!
わざと教えなかったなああああ!!;
っていうかカルマ、既に親分姿!!??;
ってか組長!!!!??;
カッコいいけど、やっぱ腹立つ!!;(くわっ!!」
カルマ「正直なケイトも面白い!^^」
ケイト「がるるるるるる・・」
牙をむき出しにするケイトに
それを見て笑いまくってるカルマ…
なんか、溝ができてる;
そんな風に劇が進んでいく中
裏で
結構、凄いタイミングに合っていた寸劇が出来上がっていたとは
E組の一部の人達以外、知る由もなかったという^^;