第17章 空間の時間
理事長「寺坂くん。
社会に出たら、こんな理不尽の連続だよ。
さぁ、チャレンジしますか?」
殺せんせー/ケイト『当たり前です!/だろ!』
その混ざった声に、一瞬僕等は固まった。
『…え?・・;』
呆気にとられてから尋ね
殺せんせー「え?;」
殺せんせーがゆっくりと後ろを振り向くと、そこには…
ケイト「当たり前だろ!(きっぱり&ふん!」腕組み
『お前じゃねえよっ!!!!・・;』
即座に有無も言わさず
カルマ君がケイトちゃんを、教室から引きずり出した;
理事長「ふ(微笑」
それに、なぜか安堵したような空気が流れていた。
そんな中、僕は不思議と
あの本に書かれていたことを思い出していた。
家の机上に
買ったケイトちゃんが書いた本を置きながら
目についた一節しか
僕は、心に思い浮かべていなかったけれど…
その中には、確かに…
決めつけたりしないということも、書かれてあった。
理解するには
ぶつかり合い、向き合わなければわからない。
嫌いだという感情も解る。
気に食わないと感じる心も、その人固有のものだ。
でも、それで決めつけて否定すれば
それは、傷付けることに繋がる。
だから…
決めつけて、区切りを付けないでって…
それを伝えたかったんだろうなってことは、明白なわけで……
きっと、真っ直ぐにぶつかって
真っ直ぐに向き合おうとしてくることが
とても嬉しかったんだと思う。
実際、僕はそれのおかげで救われた。
そういう人が、一人でもいてくれたと知れただけで…
そう思う中
一瞬、理事長は笑ってから…
理事長「問題集を開けた瞬間解いて閉じれば爆発しない。
あなたのスピードなら簡単かもしれませんね」
そう言って…
問題を解くようにすすめたようにも視えた。
それに対し
殺せんせーは意を決して、数学の問題集を開くも…
途中でテンパって、爆発に飲み込まれてしまった。
『!!!!』
その爆破された机の傍にいたのは…
ぼろぼろになった、殺せんせーだった。