第17章 空間の時間
『立方体が周期的に並び』
それに、カルマは着眼した。
青ざめて、冷や汗をかいていた表情が変わった。
カルマ(待てよ。
これ…
難しい計算何にもいらなくね…?
この狭い1つの立方体で区切ってたけど…
原子が作る結晶ってことは、この外にもずっと同じ構造があるってことだ。
つまり、世界はここで終わりじゃない…
皆が自分の才能や領域を持っていて、それは皆も同じ。
みんな同じ大きさで、同じ間隔。
それを1つの箱で切り出すということは
8つの箱に同じ比率で分かれるということだから
皆の欠片は1人につき、1/8になる)
そんな中、一つの球が8分の一に分かれた。
カルマ(つまり、この立方体の中で
俺と他の8人の領域の比は必ず1:1
1:1だから
俺が主張できる領域の体積は…立方体の半分まで
αの3乗/2
なーんだ、小学生でも分かるじゃん(微笑))
そう考える中…
立方体で囲まれた世界が、ふいに広がった。
カルマ(長々と計算しなくていい。
複雑な図形を考えなくていい。
ただ、自分の外にも世界があるって気付けたら…)
そう微笑む中…
ケイトもまた、微笑んでいた。
ケイト(ここに来れて…
E組で、皆と出会えて…
本当に、よかった。
みんなと一緒に過ごせてなきゃ、きっと…
辿り着けなかった、答えだったから(微笑))
最終問題
赤羽カルマ、田中恵土
20/20
教師「そこまで!!
浅野君、終わりだよ」
浅野「震)あと1行…
クソ!分かっていたのに(ばきっ!!」
そう、悔しそうに鉛筆を折る浅野は…
17/20
そうして…
各々の見解や考えの中、2学期最後の試験が終わった。
それから後日…
テスト結果が、発表されることとなった。