第15章 これからの時間
それから、浅野君は勧められるままに
料理を食べていた。
ケイト「おいしーだろ?^^♪(るんるん」
浅野「ああ…
お前は食べないのか?」
向かいに座るケイトちゃんに尋ねるけど
ケイト「…いや、いいよ。
味見したことだってあるし^^
第一…
それよりも見たいものは、たくさん見れてるから(微笑」
そう微笑みながら、周囲を見渡すばかりだった。
そこにあったのは…
おいしいと喜びながら、満面の笑みを浮かべる客たちで……
それは、浅野君でなくても解るほど
とても解りやすく、嬉しそうに笑っていた。
浅野「……
引っ込み思案だったお前が、ここまでなれる場所か…)
やっと、見つけたんだな。
お前の在りたい場所を」
ケイト「…ああ^^」
浅野「ふっ)そうか…
なら、もうA組に戻れなどという言葉は必要ないな。
お前のことだ…
言うだけ無駄だろう?
第一、お前は昔から
自身が決めたことに関してはかたくなだ^^(ふっ」
そう、両目を瞑って
一息つきながら、微笑んでいた。
ケイト「A組の方にも行った方がいいか?」
浅野「いや…
お前は、お前のすべきことをしろ」
ケイト「そうだな…
私には、これぐらいしか出来ないからな^^;」
浅野「…俺には、十分魅力的に見えるがな」
ケイト「!…え?」
浅野「お前は、どこまで行こうが決して開き切らなかった。
今のように、ありのまま
欲求のままなど、ほど遠い存在だった。
どんな時でも人のことばかり、
人のためなら、どんな無茶でもするようなバカだ。
それで結局、倒れた所で何とも思わない。
心配するこっちの気持ちも、な。
そんな危うくもあったはずのお前が、無茶をしない程度に抑えられている。
それだけでも、十分進歩していると思う」
ケイト「…なるほど。
学秀も学秀で、何か変わったよ。
指導者っぽいイメージ。
って言っても…
指導なくて動けなきゃ何も出来ないって奴等を作ってちゃ
また、私たちに負けるだろうけどな^^♪」
浅野「もう負けない。
お前らにも、父にもな(微笑」
互いに、どちらも知れて
どちらにとってもよかったんじゃないのかなって、僕は思った。
だって…
そう笑い合う二人の姿は明るくて
とても、輝かしかったから…(微笑)