第15章 これからの時間
それから二日目…
一日目とは対照的に、大混雑となっていた。
マスコミも来て、テレビでも取り上げられた。
律「少し潜って、情報の発信源を探しました。
その結果、辿り着いたのが…
法田ユウジ!
今、一番勢いのあるプロブロガーです」
不破「小さい頃からいいもんたくさん食ってたおかげで、
憎たらしいけど舌の賢さは折り紙付き!
金に任せた食い歩きは、凄い信頼性高いんだって」
渚「ユウジ君…;」
ユウジ『椚ヶ丘の学園祭で、めっちゃうまい出店と出会いました。
詳しいメニューは次の記事で書くけど、人生観が変わりました。
不利な立地を逆手にとった、自給自足の食材の数々。
欠点や弱点を武器に変える…
店で働く友達がそう言ってたのを聞いて
偉大な親の陰に隠れて甘やかされ
どこかそれを後ろめたく思ってた自分が、何かアホらしくなりました。
甘やかされた小遣いだって、自分の武器!
みんなの役に立ちゃいいので、開き直ってお薦めの情報を発信します。
まずは、人生観が変わる山の上の店!
味わえるのはあと1日だけ!!』
その知らせによって、あっという間に売り上げが上がっていった。
そこからはもうみんな、必死だった。
注文が入る度に採って、作って、出して、また売って…
そんな時
浅野「おい、ケイト」
ケイト「よ!来たか、学秀!^^」
浅野「それにしても……
何でそんなに泥だらけなんだ?;」
ケイト「えっと…;
やっぱ裏山の生態系の方が大事だし?^^;」
浅野「その調子だと裏の向こうまで走り回ったんだろ?(溜息&腕組み」
ケイト「あはは;(顔逸らし苦笑」
浅野「図星か…;)
お前の発案か?」
ケイト「いや、指摘してくれたのは先生だよ。
それから応用して範囲を段々広げていって
バランスとれるようにしていったんだ。
野生動物の縄張り、行動範囲、
これからエサとして必要となるだろう量…
色んなことを考えた上で、上限を決めたんだ。
だから、途中で売り切れになっちまうかもだから
ぱっぱと食べてってよ(微笑」
浅野「そうか…」
そう言いながら、浅野君は席について
ケイトちゃんが、相手をしていた。