第15章 これからの時間
ちなみに当時
100m走は、13秒だったらしい。
僕を掴むや否や、走り出して……
途中から、塀を登って電柱飛び越えて
フリーランニングをして、完膚なきまでにまいた。
そんでもって、当時の僕は…
何が何だかわからないまま、目を回していた。
ふと気付けば、肩で息をするケイトちゃんの横で
僕はたたずんでいた。
ケイト「やーっ。
流石に入学早々だし
中間試験前だし…
暴力ざたは勘弁だわ^^;
こんなに走ったの久しぶり!^^」
渚「あ、ありがとう。助けてくれて(微笑」
ケイト「…カッコいいね^^
そのポニーテール。
男子じゃ、めったに見ないよ(微笑」
渚「えっ。
えっと…これは、その;」
そう言われた時、しどろもどろになった。
家族が要因で、伸ばしてるなんて…
言いたくもなかったんだ…
無論、母親のこともきっと知らないだろうから…
結局、言えないままになってしまった。
ケイト「?気にしなくていいよ^^
君は君だろ?^^」
そう…にっこり笑うケイトちゃんに
僕は嬉しくて、笑ったんだ…
もともと、通学路の中でも
帰り道は同じだった。
だから、よく一緒に歩いていた。
名前も知らなかった。
それでも、お互い知ろうともしなかった。
だって、ただこうやって歩いて話しているだけで楽しかったから(微笑)
でも…
英語が得意だと話したら…
ケイト「どうか教えて下さい!!(土下座」
渚「え!?;
帰国子女じゃなかったの?;」
ケイト「日本英語とは全く別!!;」
そうして、英語について
色々と勉強し合っていた。
そして…
無論、ケイトちゃんは100点で
僕は…92点だった;
それから中3にあがるまで
英語を教え合ったり、図書館で話したりしていた。
中2の最後に、E組が確定した時
僕は、ケイトちゃんと距離をとったんだ…
互いに、まだ名前を知らないから
名前を呼び合ったことはない…
それでも、あんな風に言ってくれたのは
僕って人柄を見ようとするだけじゃなく
面と向き合って、知ろうとしてくれたのは
ケイトちゃんが、初めてだったから…
だから余計に…
それが変わるのが、怖くてたまらなかったんだ……