第14章 将来の時間
(教室で
机に腰掛けながら、満面の笑みで悠々と話すカルマと
それに、席についたまま満面の笑みを浮かべて笑う恵土。
それと同様に、実験場で
満面の笑みで、楽しそうに下らない事を語る殺せんせーと
それに、ガラス際で満面の笑みを浮かべて笑うあぐり。
その二つの未来が、そこへと繋がっていた)
その未来が、いつしか…
繋がっていた。
思わぬところで、思わぬ形で…
思いもよらない未来に、助かった
狭まっていたはずの視界が、急激に拡がった…
それを知ったからこそ
余計に、前に進もうとしていた。
そういうことをしたからだろ、と当然のように責められたり
他の人が同じことをしても、それに目を向けなかったり
それが当たり前で、相談する相手もいなくて
それしかなくて、理解者などできるはずもないと思っていた。
好きなように、人は言う。
ひどい悪夢を、一時的に見た。
それよりも、今目の前にあるものは…
それまでに想像さえもしなかった、掛け替えのない者たち……
ケイトさん、理不尽とは常に存在する。
この社会の中でも、いくらでも…
周囲全てからの『いじめ』よりも
ひどいものだってある。
あっちで受けていた
体や精神にまで傷が及ぶ、『虐待』などがいい例でしょう。
だからといって、そのままでは何も未来には繋がらない。
話してもいい。
ぶつけてもいい。
時には、怒りに飲まれることもあるかもしれない。
荒ぶる感情に身を焦がれ、行動に現れ
荒々しく暴れることもあるかもしれない。
それでもいいから
前を見据えて、少しでも笑ってられる未来に…
夢を見て、そのために進んでみて下さい。
失ったはずの、願いも希望も…
少しずつでいいから
この場所で
この教室(居たいと望んだ場所)で、取り戻して……
(6月4日AM1:17~AM3:39、287~295(9ページ)更新)