第13章 進路の時間
ヒトに囲まれるのが苦手になった。
霊感が、余計に鋭くなった。
色んな感情を感じ取って、ごちゃ混ぜになって
生きているだけで、本当に辛かった。
誰かのそれを感じ取れば
それを無視できない自分にとっては…
何も出来ないのに、何もしてないのに
それでも感じる不快感…どうにもできないやるせなさ……
色んなものを同時に感じて、頭が壊れそうになる。
気分が悪くなる、死にたくなる。
それがテレパシーで伝わってるなら、なおさらに……
結局の所、そういう所は同じだった。
でも、あっちじゃ小6中1と続いてるんだけどね、いじめ。
だから余計にだろうか…
ヒトと居るよりも、家族や人の少ない家の方が楽に感じるのは……
社会に出なくてはいけない。
その場合、耐えられなくなる。
解ってる。
でも…
余計に鋭くなってしまったこれ(霊感)を、どうにかするなんて方法は知らなくて……
感情やら、色んなものが見えてしまうそれで
意識を持ってかないようにすることで、一時は大丈夫になったけど
それじゃダメなんだって思った。
だって、食い違いが生じていたから。
それで頑張ってたら、余計に鋭くなっていった。
もう嫌だって思っても、止まってはくれなかった。
ケイト「礼を言うのは…こっちの方だよ。
本当に、助かってたんだから。
アメリカでの、初めての居場所みたいに感じてたんだから(涙&震」
Davie「解ってる^^」
そう言い合う二人に、僕等は微笑んでいた。
涙を流しながら…
色んな時があった。
泣きたくても泣けなかった。
訴えかけたくても信じてもらえなかった。
否定されるばかりで、受け入られなかった。
その上で、泣けるようになったなら…
これ以上にない、大切な一歩なわけで……(微笑)
ケイト「言うことの効かないそれ(霊感)ですらも
愛おしく思えてしまうのは何でだろう…
きっと、それまでの積み重ねがあったからこそなんだろうか……
どっちにしろ、進まなきゃだな^^;
人混み苦手でも、少しずつ慣れてかないと(苦笑」
Davie「そうそう。
競技場だと
ファンとかマスコミとかに色々囲まれるからね^^」
その言葉に、ケイトちゃんは頷いた。
そして…晴れやかな笑顔を見せてくれたんだ。