第13章 進路の時間
Davie「気が付いたら、涙を流していた。
涙ながらに叫んで、やっと止まってくれたっけ。
何度も何度も、死のうとしていた。
自分なんかって、涙を流して消えようと望んでた。
そうすることで、確かに負担は一人分減るかもしれない。
でも、それだけが全てじゃないんだ。
僕はね…
ケイトが居てくれて、本当に助かったんだ。
一人だけじゃない。
悩んでいるのも、苦しんでいるのも…
色んな目に遭って、色んな思いをしてきて……
その上で、やっと出会えた。
そうすることで
その人と会えなきゃわからなかったことが、分かった気がしたんだ。
だからね、ケイト…
僕は、君に出会えたことに感謝しているんだよ。
本当に…^^
だって、そうじゃなきゃ…
こんな約束、するわけないだろ?^^」
白いヘッドバンドを見せながら笑って言うDavieに、ケイトちゃんは涙を流していた。
ケイト「うん^^;」
それにケイトちゃんも、満面の笑みで白いヘッドバンドを見せた。
Davie「だから恵土…
少なくとも僕は
君に出会えたことに感謝こそすれど、迷惑だなんて思ってない。
お前なんかって言ってこられたり、信じられなかったり…
そりゃ、色々あるだろうけれど……
それ以上に、大切なものをたくさん残してくれたよ(微笑)
一緒に居るだけで、楽しいって想い出がさ^^
言葉を交わせなくても
傍で、笑顔で居るケイトを見られれば幸せだった(微笑)
笑えなくなった恵土を知っているから
ヒトと距離もつかめなくて
誰にも関わらないで、両膝抱えて辛そうに見えた恵土も同様に…
だからこそ、余計に想うんだ。
ヒトと一緒に居て、その上で笑えているなら…
これ以上ない、進歩なんだなって。
だから恵土…
別に、そんなに気にしなくていいんだよ。
それで、とやかく言われたとしても
僕は知ってるよ。
言えば、何でも信じるよ。
君が、何でも信じてくれたように……(微笑)
だから恵土…
本当に、ありがとう^^」
ケイト「っ;(ふい」
Davie「一年経って、余計に涙もろくなった?」
ケイト「気のせいだろっ;」
そう言いながらも、その頬から伝った涙が見えた。
それがとても尊いもののように、感じたんだ。