第2章 シルバーウィークの時間
ごすっ!!
帰り道、ケイトちゃんの後ろから頭を殴りつけた。
それにケイトちゃんは後頭部を強く打ったことで
気を失ったらしい。
「調子に乗んなよ!!このクズが!
お前なんて、存在しちゃいけない悪のくせによ!!」
そう叫び出す人に、僕等も怒りが爆発して
カエデ「理解してもいない人が、そんな風に言わないで!!
一度でも、ケイトちゃんと面と向かって話したことあるの!?
話し合って、理解しようとしたことがあるの!!??
そんなことなかったから…ケイトちゃんは……!!」
カルマ「本当に最低なのは…
人を中傷することでしか意味を見いだせない、あんたらのことだよ」
渚「君たちにとって、どうだったのかなんて言うのは知らない。
でも、僕等にとってどうだったのかはよく知っている。
自分らしくいられなくなって、護り抜くために自分を殺す事を選んだ。
理解されなくても、その道を貫くことを選んだケイトちゃんは…
少なくとも、君たちよりも立派だと思うし、誰よりもカッコいいよ」
「!!
どいつも、こいつも…!!」
その言葉に、その人は固まって…
拳を握り締めた状態で、肩を震わせていた。
その時、カルマくんはケイトちゃんを支えて
家に入ろうとしていて…
「お前らは何もわかっていねえだよ!!
そいつは呪われてるんだ!!嫌われてて当然なんだ!
嫌われてない方がおかしいんだよ!!」
渚「行こう」
「逃げるのかよ!」
渚「逃げてr
カルマ「逃げてるのはあんたらの方じゃない?
黙って聞いてたらさあ、何もいいところ見てないじゃん。
そういう部分から逃げて逃げて、必死になって悪い方へ持っていこうとしてる。
あんたらの方が、よっぽど非常識だよ。
どんだけ言われようが、変わる気ないから(睨」
それから入る直前、振り返りながら言った。
カルマ「そうそう、一つ言い忘れてた。
ケイトに今後一切、一つでも手を出せば…
今度は、俺『たち』が相手になるから(ギロッ」
振り返りながら、怒りと共に黒い何かを纏って睨み据えていた。
冷たい何かを感じる中、静かに家に入っていった。