第11章 Davie(デイビィ)の時間
Davieと出会って一年目…
その記念に、町に買い物に行こうとした。
その矢先に、失った大事な絆。
一年という時が、ひときわ重く感じた。
Davie曰く、もともと人付き合いが苦手で
友達と呼べる人は、Kateが初めてなんだとか…
それが、なおさらに…
私を、私自身への呵責へとかきたてた。
死にたくなった。
かといって、死んだら
父母や、Davieの努力まで無に帰してしまう。
ケイト「Davie…
Davie;(ぎゅうっ&涙」
ベッドの中、Davieとの思い出の写真と一緒に
Davieからもらった
白いヘッドバンドを握り締めながら、私は泣いていた。
バスケをしたら、想い出してしまう。
ケイト「っ(じわっ」
ベッドで横になったまま、部屋に閉じこもっていた。
真っ暗にしたまま、ずっと…
殺人鬼といわれた。
関わるもの全てを死に至らしめるなど、たくさん…
部屋に閉じこもってから、一週間が過ぎようとしていた。
その時には…
手料理も水も、全く受け入れていなかった。
扉の前に置かれたそれに、手を付けられてないのを確認してから
祖父は、閉め切られていた扉をこじ開けて入ってきた。
祖父「Lonely?」
ケイト「!…Grampa」
顔をあげると、扉から入ってきた。
祖父「…寂しくなったら、傍に来るといい。
辛ければ、その気持ちを包み隠さずに言うといい。
私たちは、ずっと待っている。
お前が、笑って…
幸せそうに笑顔を振りまいて…明るく、輝くその日を」
それは…
まだ、父母と父方の祖父母が死ぬ前の時間を蘇らせた。
母方の祖父母…
GrampaとGrammaが、日本での家に来ていた時までも…
あの頃は、楽しそうに笑っていた。
ただただ、楽しくて仕方なかった。
ただ、傍に居るだけで…
それだけで、何もかもが満たされていた。
ケイト「っ;」
涙が、頬を伝って落ちていく。
でも、それ以上に想っていたのは…
大好きだと想っている人たちが
幸せそうに笑っていると、それだけで嬉しいという強い想い……
と同時に、一気に今までの想い出がなだれ込んできた。