第10章 死神の時間
もう、押さえきれないほど闇が膨れ上がっていたはずだった。
震えも、感情も…
相手にぶつけて、殺したくなる衝動に駆られていた。
そのはずだった。
それが…
ただ、大切な人と話すだけで……
こんなに楽になるなんて…
思いさえも、していなかったんだ。
祖母『見失ってもええ。
ぶつけたってええ。
それでも、受け止めてくれる相手やろ?』
ケイト「うん;
ありがとう^^」
気付けば
闇そのものになってしまったはずの心が、光に満ち満ちていた。
それから、目を覚ました。
膨れ上がった殺意、憎しみ、恨み…
色んな感情を、無理やり押さえ込むのではなく…
受け入れ、包み込むように…
それらもまた、愛情と同じぐらい大事にしながら……
『どうして、生きなきゃいけないの?』
ずっと、何度も胸によぎった言葉…
その答えが
今、出た気がした。
願って、描いて、想って…
(日本の家の居間で
幼い頃、クレヨンで画用紙に絵を描いていた。
そこに書かれていたのは…)
そうした積み重ねが、私だから。
その私は、その笑顔を望んだ。
明るくて、眩しくて…幸せで…
いっぱいに溢れた、温かな笑顔を…
その空気も、全て…全部……
(みんなが、笑顔で笑い合う場面…
それを両手で持って、皆に見せると…
照れ臭そうに、とても嬉しそうに笑いかけてくれた。
その満面の笑みに、私も…
不思議と、自然と満面の笑みが浮かんだ。
そんな中、いつものように明るくて…
温かな日差しが、私たちを優しく包み入れてくれた)
それを今も、忘れちゃいけない。
それを願っていたことも…
今も、それを望み続けていることも……
してはいけないことを、してしまった過去も…
精神が狂いそうになった。
PTSDにさいなまれて
笑いながら、誰もが私の不幸を喜んで笑うって歌いだしてた。
「楽しいんだろ?嬉しいんだろ?
よかったよかった万歳だ~^^♪」
狂ったような笑顔と笑い声
過去に続いた悪口雑言に、いじめに
差別に、迫害に、偏見に、冷たい目に
理解者も、話し相手もいない環境…
それを、カルマにぶつけてしまった。