第10章 死神の時間
「まったく。
いっつもそうじゃのお(溜息&苦笑」
ケイト「へ?」
その直後、伝わってきたのは…
父方の、祖父母の想いだった。
祖母『そんな感情の嵐に負けんぐらい、相手を思いやれる。
本気で殴れもせんのに
殴ろうとするほど、想いが苛烈しとる。
それでも、ちゃんと押さえようと必死に動いとる。
優しいのお、ほんに』
ケイト「…何で、椚ヶ丘の人たちしか言わない言葉」
祖父『それから、その後でちゃんと謝れるしの。
ほっほっ^^』
ケイト「……じっちゃん、ばっちゃん…
ッ…(ぐっ)
幸せにならなかったら、許さんよ」
そんな中、息を飲んだ。
飲みながら、言った。
ぶつけたかった想いも、伝えたかった言葉も…
祖母『…想いが爆発して、辛かったろ?(さすさす』
背に回って、背中を撫でる祖母にじっとしていながら
涙がにじんでいた。
祖父『こっちは、ちゃんと見とる。
ずっと、ずっと見とる。
よう、傷付けんよう耐え抜いた。
たった一人になりながら、悪くずっと言われながら…
よく、傷付けなかった。
よく、護り通した。
お前の、大事なもん…
ちゃんと、見とるよ。
安心して、隣に居ていい。
感情が爆発しそうになったら、ぶつけていい。
それが、どんなものでも…」
ケイト「っ!
どれだけ頑張っていても!
どれだけ必死にあがいていても!!
耐え抜こうと、傷付けまいと!!!
押し殺し続けていても、見てもらえない!!!!
黙って、そこに居るだけで…
悪く言われるだけ、悪目立ちしていると言われる!
お前に要因があるんだって!
皆、そう言ってたよ(震え&涙目)
全部、お前が悪いんだって!!
お前さえいなかったら、こんなことにはならなかったんだって!!!
(両拳握り締め&震え&俯き&涙)
最初からいなければいい存在なのに、何でしゃばってんだって。
消えなきゃ、死ななきゃいけないのに…何でって;
もう、やだよ;
生きていたくないよ;;」
零したかった、弱音
積み重ねながらも必死に押し殺してきた、想い…
それは…
もう、どうしようもないほど膨れ上がって……
いつ、取り返しのつかないことをしそうになるかの瀬戸際だった。