第10章 死神の時間
ずっと、親友だよ^^
そう、真摯に言ってくれるDavieのような人間は
あちらにはいなかった。
偏見と共に語られる、
いつまでも言い続けてくる悪口雑言に
こちらでは否定してくれる人がいたが
あちらにはいなかった。今は数人だけいる。
いつまでもいつまでも、止まることはない。
他の人のことについては言わず、自分だけ言い続ける。
ただ、そこに居るだけで悪目立ちしているように言われる。
誤解だろうが何だろうが、何でも広げて…
一人でいる相手を好きに思ったように言って、偏見を広げていく。
そういや一人でいる時、いつでもそうだったよな。
『少し言われただけで怒ってやんの』
『せんせーっ。俺等悪くありませーん』
『大げさに言ってるぜ。はっはっはっ』
この怨念も、たまりにたまったものも…
全て、あいつらにぶつければ楽になるか?
口々に好き勝手に言ってくる連中にも
いじめてきた連中にも、今も高笑いしている連中にも…(睨)
殺してやりたい。
幼い頃に、一方的に味合わされた苦痛に対して
抱きかけていた『殺意』が、とめどなく溢れ出てくる。
愚痴にも、出さない。
誰にも、ぶつけたくない。
そうすることで、傷付けたくない。
そう思って、一人でい続けてきたことも…
その笑顔を望んで、願って…
そうしてきた日々も、時間でさえも……
全て、平気で踏みにじられる。
その努力も、忍耐も
どれほどの想いを、必死に押さえ込んできたのかも…
それらさえも知らない奴等に、蹂躙されていく。
耐えてきた日々が、乗り越えてきたはずの想いが
ぶり返されていく。
それらは全て…
単なる、私の独りよがりの幻想?
そんな奴等の笑顔のために、我慢する必要がある?
人間め…
人間嫌い。殺したい。
憎い。滅ぼしたい。
膨れ上がった思いが
行き場もなく、今も疼き続けている。
嫌だ、殺したくない。
そうでなきゃ、何のためにずっと頑張ってきたんだよ。
たった一人でも、必死に押さえ込んできたのに…
そんな思いも、ずっと胸に引っかかり続けている。
そんな思いの奔流の最中
どす黒い思いではちきれ、黒く染まった直後…
死んだはずの人が
死神に殺された人が、現れた。