第10章 死神の時間
でも、それが現実になることはなかった。
だって……
Kate「Davie?」
Davie「…」
血を狙って、銃弾を撃ってきた軍人がいた。
私に覆いかぶさって、庇ったDavieは…
そのまま、当たり所が悪く…還らぬ人となってしまった。
即死だった。
どこにも、居場所はなくなった。
でも、大切な絆だった。
気遣ってくれていたのは目に視えていた。
もう、バスケも格闘術もしたくない。
父母との想い出の証…
そして、最期まで親友でい続けてくれた。
たった一人の、親友との絆の証。
私は、そんなことのために…
生きてきたんじゃないよ?
死なせたくて、一緒に居たんじゃないよ?
『あなたが殺したようなものよ!』
「そんな風に言うな!あの子は、息子の大事な親友で」
『それさえいなきゃ死ぬ事はなかったじゃない!!』
ねえ…
どうすれば、よかったのかな?
私が居れば、不幸になるって…
昔の時に言われた言葉、ホントだったのかな?(涙目)
いなきゃ、よかった。
私さえいなきゃ…誰も死なずに済んだんだ。
誰も、辛い思いをすることなんてなかったんだ;(涙)
『泣いて帰ってくるなら苦労しないわ!!』
ごめん…
Davieのdad,mom…
ごめん;
生きてて、ごめん;;
ごめんなさい;
そうして、飛び級して中学までの勉強を終わらせた。
気遣ってくれたのは、Davieだけだった。
嫌だった、はずなのに…
楽しんじゃ、いけないはずなのに……
何でだろう…
Davie…バスケがしたいよ。
一緒に笑って、やりたいよ。
ケイト「っ(じわっ」
ベッドで横になったまま、部屋に閉じこもっていた。
真っ暗にしたまま、ずっと…
殺人鬼といわれた。
関わるもの全てを死に至らしめるなど、たくさん…
祖父「Lonely?」
ケイト「!…Grampa」
顔をあげると、扉から入ってきた。
祖父「…寂しくなったら、傍に来るといい。
辛ければ、その気持ちを包み隠さずに言うといい。
私たちは、ずっと待っている。
お前が、笑って…
幸せそうに笑顔を振りまいて…明るく、輝くその日を」
それは…
まだ、父母が死ぬ前の時間を蘇らせた。