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非日常パラダイス・第二部【暗殺教室】

第9章 ビフォーアフターの時間




無論、味方もおらず

そんな中でも、平然と笑っていられる人たちばかりだった。


自分たちの平穏や日常が、誰もが大事。

誰も助けてはくれない。否定してはくれない。



存在していること自体がおかしく

目障りで死ねばいいという言動以外、何もない。


怪我をしようが死に掛けようが、相手にとってはそれ以外ない。




教室という名の社会の中で殺され

人格所か存在そのものを否定し、誰が見ても『悪』というものとし


最終的には…

自分自身への価値観、自らを大事にしようとする人格、

それによって得る感情=『心そのもの』が、破綻した。


自らを大事にすることを忘れ

護ろうとするよりも、相手の気持ちを考えることが優先となっていた。



『考えれば解るでしょ』

人は、出来て当然と

こちらには多くを求めるのに、他の人には多くを求めない。


『謝ることもしないんだぜ』

気付かずに謝らないこともある人でも、そう言い続ける。



そして否定し、拒絶し、人格そのものを貶める。

教室という名の形として
それを学年まで広めるようにしながら、周到に…



その内容は、一年以上ずっと続けられれば

普通なら自殺しているとまで言わしめられたものだった。


その当時、いじめが終わってから

教育役員に褒められたが
「助けてくれなかったくせに、何言ってんだ?」としか思えなかった。



小学6年になっても、中学1年になっても

結局の所は変わらない。


『学校はいじめられに行くために行く場所』
『誰も助けてくれない』
『見て見ぬ振りをする人たちしかいない』

人が苦しんでいようが、心の奥底で泣いていようが

いじめっ子たちも
それを見ていた周囲の人たちも笑っていた。


平然と、『どうでもいい』と思っているのが見て取れた。

自分がどうなろうが、関係ないと言い現わすそれらも…


それで自殺すれば殺人者になるのも、破綻していく人格も

他人だから、何とも思わないように見えて仕方なかった。



その時間の中で解ったことは…

理不尽は常に現実になり得るものであると同時に


その上で、自分にとっては都合のいいもの
いじめられて当然なものへと言い聞かせ、印象を置き換えて

周りと一緒になって、いじめようとする生物。


それが、『人』なんだってことだけだった。

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