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非日常パラダイス・第二部【暗殺教室】

第9章 ビフォーアフターの時間




嘘偽りのない、本心からの言葉だった。

そして…


カルマ「うっわ。
いきなりそういうこと言うんだ」

ケイト「……

だってさあ…
ちょっと、イトナと話してたんだ」

カルマ「?」

ケイト「…

体育祭での放課後
イトナと会わなくなってから、何があったのか…

ずっと黙ってたことを話したんだ。


そしたらさ…」

そう、思いだしていく。


父方の祖父母も父母も殺された。

私がいたせいで、関わったせいで…
いじめっ子になった人たちがいた。


ケイト「私が居たら…いけないんだ。

私が居たら、負担がかかる。


誰もが不幸になっていくだけなんだ」

絞り出す声が、二人きりになった教室に響く中

一つの答えが返ってきた。


イトナ「お前のせいじゃないだろう」
ケイト「!?

え?」

イトナ「確かに、きっかけにはなったかもしれない。

だが、それでとやかく言われる筋合いはない」

ケイト「…何で?」

あの時の私は、純粋に解らなかった。


何で、責めない?

今までなら、そうされるのが当然だったのに?


動揺を露わに、瞳が揺れる中…

その疑問に対して、言葉は続いた。


イトナ「何で?

当たり前だろう。


目の前で見ていた。

立ち会っただけで
その場にいただけで責められるのなら

それこそ傲慢だ。


立ち会っていれば、何でもできるわけじゃない。

思い通りに行くことなんて、それこそ皆無に近い。



…お前が、どれだけ想ってきたのかも

自分を許せずに、それでも無駄にさせまいと生きてきたかもわかっている。


だが、それですべて背負い込むのは間違いだ。



自分一人のせいで、誰かが傷付いて死ぬ事なんてない。


それで関わって死んだとして

それ全てを、人のせいにするのを恐れていただけなんだろ?



それで責められる側の苦しみを知ってるから…

それで味合わされ続けてきた
辛い思いを、今まで必死に耐え抜いてきたから……


そして…

人を傷付けることを、お前は最も恐れた。


お前は昔から

純粋で、優し過ぎた。


そんなお前は、幼い頃から見ていても

とっても眩しくて…
一緒にいると心が温まる、不思議な存在だった。


今も、現在進行形でだがな」

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