第8章 リーダーの時間
カルマ「見る目あるよねえ^^
俺も、このもと石板も」
それを聴いたカルマは、面白そうに言っていたが…
私は、少しだけ不安になっていた。
この力は…
下手をすれば、世界をも滅ぼせる。
そして、それは…
怒りに我を失ったとしても、発動せしめるものだから。
けれど、その心配は杞憂に終わった。
『大丈夫。
自分が、ちゃんとセーブできるようにするから。
それで世界が壊れれば、君は嫌でしょ?』
始祖神が、一族同士で争わないように…
子供同士で殺し合い、力を奪い合おうとするのをおさえたかったらしい。
その願いの結晶が、石板だった。
一族の管理者とも言える立場で
その繁栄を望みながらも、よくない未来に繋がると思えば切ったそうで…
ケイト「…姉上、何で殺したの?」
『一族の血が受け継がれてなかったにしろ
それで一族の血が受け継がれる者に悪影響ならば消す。
それだけ。
あいつが生きてたままだったら…
きっと、ケイトはもっと辛い思いをする。
そして、精神も崩壊していた。
だから消した。
いや、死ぬように持って行った』
ケイト「じゃあなんで、かけられた水を消したの?」
『何でって…
気持ち悪かったから。
濡れたままだといやでしょ?』
ケイト「…
勝手に決めつけるなよ」
『?』
ケイト「私は、姉上に会いたかった!
生きている姉上と、少しでも時を過ごしたかった!!
お前の勝手で命を取るなよ!
辛いかどうかなんて、それこそ過ごさなきゃわからない!
そんな思いは、私自身が決める!!
ってあれ…
じゃあ、私も同じじゃん。
相手が幸せになるようにって考えてたけど
その幸せ自体、相手が決めるもんだ。
そっか…
相手側から見れば勝手で
考えてくれて嬉しいってのはあるけど
全部がよくつながるわけでもなくて
よくとられることなんて、ほとんどなかったし…」
カルマ「似た者同士、惹かれ合ったってことか」
『人ってのは勝手なものだよ?』
ケイト「え?」
その言葉に、どういうことが言いたいのか解らず
思わず、?を浮かべた。