第7章 コードネームの時間
ケイトちゃんがツタを手放した。
ちょうど、そこから挟み込むようにいた二人にとっては
空中に居る、身動きの取れない絶好の得物。
だから、岡野さんと片岡さんは襲い掛かった。
だけど…
それさえも囮だった。
片岡
木
不破 木 ケイト
↙
木 原
岡野
↓
木
片岡
不破 木←ケイト
岡野
木 原
木の陰に隠れていた状態から
瞬時に前に出て挟み込んだけれど
ちょうど身動きの取れない空中で
ケイトちゃんは、木に両足を向けようとしていた所だった。
木を足場にして、原さんへ跳んで仕留めようとしていたから
おそらく、そのために地面から見て
うつ伏せになるよう、体位を空中で入れ替えていた矢先だった。
後で聞いたけれど
ツタを持ったままだとやり辛いから話したらしい。
けれど、ケイトちゃんから見れば
飛んで火にいる夏の虫だったようで…
木に向けていた足で
左回転しようとしていたのを利用しながら
左足で岡野さんのナイフを持っていた手を
右足で片岡さんのナイフを持っていた手を弾き
ナイフを蹴飛ばした直後
ちょうど両足が木に辿り着く所で
二人が咄嗟に銃を出そうとするよりも
原さんが銃を撃とうとする前に早く跳び
低く平行になるように跳びながら、三人をいっぺんに切り裂いた。
開幕2分53~2分58秒での出来事だった。
その前に書いた6人に関しては、1分30~1分42秒での出来事。
恐ろしく一瞬で、圧倒的だった。
地の利だけでなく
ボディバランスも凄いらしく、一瞬かつ高等なのだとか;
それから後に
寺坂くん、吉田くん、村松くん、狭間さん
倉橋さん、矢田さん、神崎さん、中村さん、茅野もまた倒そうとするけれど
これもまた、凄い勢いでかわしながら叩き切りつつ突き進んでいっていた。
そしてあっという間に…
僕とカルマくんだけが生き残った;
それでも、ケイトちゃんの実力は圧倒的で…
カルマくんが格闘で持っていっても全く歯が立たず
斬られる直前に抱き付き
それと同時に僕が切る手はずだったけど
逆に同時に刺された。
僕は、ケイトちゃんが空中で落としたナイフを蹴飛ばして当てられた。
カルマくんは…