第6章 紡ぐ時間
ケイト「一応整備道具も、うちに一通りそろってるし。
父上の日曜大工で使ってたのも残したままにしてるから大丈夫。
家でも作業は出来るよ?」
イトナ「ああ。
じゃあ俺は、教室で一通り区切りのいい所まで終わらせてから行く。
おそらく、今から2時間後ぐらいだ」
渚「そ、それなら僕も行くよ!やっぱり危ないっていうか不安っていうか
カルマ『大丈夫だって、渚くん。俺が付きっ切りだから』
渚「そ、そう?」
カルマ『そうそう。
だからぱっぱと来てくんない?ケイト。
全速力じゃなくていいから、早歩きだけで』
ケイト「あ、うん。
じゃあ、また明日~」
そう笑いながら言って、私は去っていった。
それから後…
洞窟を探索したわけだが
『洞窟自体』には、そんなに珍しいものは見つからなかった。
ただ…
どうやら、中が別次元と通じていて結構……
広大だったというだけである。
洞窟の中に横穴があって入っただけなんだけど;
カルマ「なるほど…
ここで田んぼ作ってたり、畑してたんだ」
太陽があって、土も空もあって
外と何も変わらない環境がそこにはあった。
ケイト「凄過ぎだろ、これ;
神の力なしで普通できるのか?;
私以外じゃ出てこなかったはずじゃ?;」
カルマ「えっと…
自然の力を駆使すればできるらしいよ?
光とか
自然の力を極めれば、神の力と同レベルになるらしいし」
ケイト「要するに…
光を制する者は、全ての世界を創造す?;」
カルマ「極端すぎない?それ;
とにもかくにも…
土とかは持ってきたんだろうけれど
こういったのを別次元に切り分けて作り出すってのは難しいと思うよ」
ケイト「へえ。
元は鍾乳洞だったところを風を圧縮し
物質以上の硬度と強度を有する結界を生成。
境目を作り出して切り分け
そこに地面となる土を運び出して、肥料とする。
ミミズもおり、木もまた同様にある。と…
火と風で
火を消滅しないように風の流れを調整。
小さな太陽のようなものを作って…
ああ、バックドラフトを応用したのか」
カルマ「え?
あの爆発的に燃え上がるそれ?」
それから探求していくと、結構複雑であった…