第6章 紡ぐ時間
ケイト「どうせ嫌だって言っても、全部っていうんでしょ?;
あの時でもう懲りた;(がくぶる)
だって…
だって!
私の世界で一番大嫌いな苦手なあいつに
化けるだけでなくなりきるなんて最悪だああああああああ!!!!!;
(ぐああああああああああああっ!!!!」
声を震わせながら、吐きそうになる衝動を押さえ込んでいた。
といっても
その教室にいた者たちにとっては解りやすい内容だったらしく、一瞬で理解していた。
頭をすさまじい勢いでぶん回しながら叫ぶ中…
渚「あ…;
そう言えば言ってたね。
やっぱり、まだ苦手なんだ。
『大事だからこそ、余計に同じ思いをして欲しくない』っていう思いの裏返しなんだろうけれど^^;」
前原「でもなあ…
『それでも変わらないし変えられないんだから嫌いになるしかない』ってのは
結構極端でもあるんだよなあ(苦笑」
磯貝「でも、『悪い奴じゃない』ってことも解ってるんだがなあ」
渚「まあ…その件に関しては…(ちらっ)
一語だけでも聞きたくないみたいだからやめとこ?;」
私を見ながら言うな(ギンッ)
『同感』
前原「やっぱまだ死にたくねえわ;」
眼を光らせながら
ゴゴゴゴゴと凄まじいオーラを身に纏い、皆を睨み据えていたが
イトナ「嫌いな奴ってなんだ?
嫌いって単語自体、俺はあいつから聴いたことがないぞ(きょとん」
イトナはきょとんとした顔で尋ねた。
ケイト「ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ・・」
なぜか、野獣がならす威嚇のような音声が流れた。
ぐるるるるるるるると唸るかの如く、凄まじく低い音声と
汚物所か
この世で最も見たくない聞きたくない感じたくないもの
を見る目以上に、怒りや殺意で歪んだ表情にもなっていて…
イトナ「あんな表情も見たことがないが?」
渚「イトナくんストップ!!!・・;
それ以上は命に係わるから!!・・;
うっかりその話題出して一回崩壊しかけたから!
教室所か裏山が!!;」
前原「その件に関しては後でおいおい話そうな?;」
ケイト「話すな」
これ以上ない、どすの効いた声になっていると気付くのは
明日、狭間に指摘されてからだった。
なるほど。
これがドスか。てっきり刀だとばかり。
父上や母上と任侠映画とか見てたせいで勘違いしたのかな?