第6章 紡ぐ時間
ぶるるるるるるる
携帯が…バイブが鳴り響きだした。
警告…いや、死刑の宣告よりもひどい
そんな現象に、血の気が一気に引いた。
連絡が帰ってこないから?
それでもし…
事情をストレートに話していればそれでいい。
だけど、途中で帰っていたにしろ
走っていて気づかなかったにしろ
それ以外なら連絡にはすぐに返す派だった。
だからこそ…
ケイト(だらだらだらだら)
凄まじい汗が一気に流れ出てきた。
どごぉん!!
ばぁん!!
ケイト「私の携帯ないか!?
ぜえーぜえー!!」
渚「うわっ!!
えっと…大丈夫?;」
ケイト「携帯!」
その直後、一瞬で教室に入って
私の席へ一瞬で移動して、携帯をとった。
私がやったのは…
一瞬で廊下から校舎の外に出るや否や
イトナと同様に教室の壁をぶち破って入った。
=帰ろうとする人たちとはぶつからない、反対側から。
やっぱりカルマからか!!
授業中は電源をオフにしてるのは羞恥のことなのでとがめられないが
それが終わってからは必ず解いている。
しかし、その時はうっかり机の引き出しに放置していたので
マナーモードになったまま
=
すなわち、着信
ケイト「電話!;(汗」
そう即座に、汗だくながらに押して通話状態にすると
カルマ『あ、Lineの連絡見た?』
ケイト「ぜえ、ごめ;
はし…って、けい…とりに…もどっ
げほごほっ!!;」
カルマ『あー。なんとなく分かった。
つまり、授業が終わってから即座に
俺の待っている裏山の滝つぼに行こうとしてたけれど
結局の所、急ぎ過ぎて
うっかり教室に携帯を忘れてたって感じでしょ?』
ケイト「そ…;ぜえっぜえっ;」
右膝に右手を置きながら力なく頷く中、声まで力が抜けていた。
カルマ『で、ちょうど教室に辿り着いた時に俺が連絡入れたと。
そっかあ。
じゃあ、とりあえず滝つぼに全速力で来てね』
ケイト「今から!!??・・;」
カルマ『秘密探らないと。
っていっても、なるべくして復活させたんだろうけれど
それでも、まだ問題は解決してないでしょ?
絶対、消滅なんてさせないから』
ケイト「!!」
それに私は、目を見開いた。
それは…
その声は、とても真剣で…
心の奥底まで…強く、深く響いていった……