イケメン王宮、真夜中のシンデレラ/ALLキャラ短編集
第3章 二人のハロウィン~ジル編~
――今日は10月31日―…
秋の穏やかな日差しが真上にある昼頃、私はキッチンを借りてハロウィンのお菓子を作っていた
(皆、喜んでくれるかな…)
そう思いながら、私は猫やコウモリの形をしたクッキーを焼いていた
(あとはこれが焼けたらラッピングして…)
―――――……
「これで…よしっ、できた!!」
そこにはクッキーやキャンディの入った、可愛いお菓子が沢山並べられていた
(あとはこれを籠に入れて、皆のところを訪ねながら配ろう)
そう思い、私は大きな籠を持ってキッチンを後にした
すると早速、廊下の先からアランが歩いてくるのが見えた
「あっ、アラン!今、訓練終わったの?」
アラン「ん?あぁ、お前か。俺は今から昼飯食うために一旦、休憩なんだよ」
「そうなんだ…じゃあ、食後のデザートにでも、これどうぞ」
そう言って小さな袋を渡すとアランは首を傾げた
アラン「…なんだこれ?」
「クッキーやキャンディだよ!…アランほど料理が得意じゃないから、美味しいかわからないけど…今日はハロウィンだから皆に配ってるの」
そう言って微笑むと、アランもふっと笑いながら私の頭をポンポンと撫でた
アラン「ありがとうな」
「どういたしまして、…じゃあ、私そろそろ行くね」
アラン「あぁ、…走って転ぶなよ、プリンセス」