イケメン王宮、真夜中のシンデレラ/ALLキャラ短編集
第19章 二人で過ごす誕生日~ユーリ編~
――――数時間後――……
「ん…っ」
甘い余韻が残る身体をそっと起こすと、そこにユーリの姿がなかった
「あれ…ユーリ…?」
不思議に思い、ベットから降りると髪から小さく光る物が落ちた
それを拾って見てみると、そこにはフリルのリボンが付いた髪飾りがあった
「これ……」
ユーリ「あっ…ユヅキ様、起きた?」
「ユーリ…!…これはユーリが…?」
ユーリ「うん、ユヅキ様に似合うかと思って…気に入ってくれた?」
「うん、すごく嬉しい!ありがとう、ユーリ。…でもユーリの誕生日なのに、私がプレゼント貰っちゃっていいの?」
ユーリ「うん、俺はユヅキ様の笑顔を見るのが好きだから気にしないで。…それより、早く着替えて髪をセットしなきゃ。ジル様にディナーの用意ができたから、ユヅキ様を呼んでくるよう言われたんだ」
そうして着替えをユーリに手伝ってもらい、サイドテールに結って髪を巻いて貰った私は、仕上げにユーリに貰った髪飾りを付けた
「どうかな…?」
ユーリ「すごく似合ってて可愛いよ。ユヅキ様が喜んでくれてよかった」
私のおでこへと軽く触れるキスをしてくれたユーリに笑顔を向けると、ユーリがそっと手を握ってくれた
ユーリ「…じゃあ、ジル様に怒られないうちに行こうか?」
「うん、そうだね」
私達は笑顔で顔を見合わせ、食堂までの僅かな距離を手を繋ぎ歩いて行った