イケメン王宮、真夜中のシンデレラ/ALLキャラ短編集
第19章 二人で過ごす誕生日~ユーリ編~
しばらくそうしていると息苦しくなり、私が涙を浮かべているとふいにユーリの唇が離れた
「ユーリ…?」
ユーリ「…っ、ごめん、ちょっと俺、今日浮かれてるのかも…」
「今日…?あっ…そういえば今日はユーリの誕生日だよね?おめでとう、ユーリ」
私が笑顔でユーリにぎゅっと抱きつくと、ユーリはぴくりと僅かに肩を揺らした
ユーリ「覚えててくれたの…?」
「うん!…でも結局いいプレゼントが思い浮かばなくて…ユーリは何か欲しい物とか、したいこととかある…?」
ユーリ「したいことか…それなら、ユヅキ様の髪を俺の好きな髪型にしたいな」
「えっ…そんなことでいいの?」
ユーリ「うん、言ったでしょ。ユヅキ様を、俺好みの可愛い髪型にしてあげられるのが好きだって」
「それは、そうだけど…」
ユーリ「だから誕生日プレゼントならそれがいいな」
「ユーリがそう言うなら…」
そう言って私が起き上がろうとすると、それをやんわりとユーリに止められた
「ユーリ?」
ユーリ「でもその前に、もっとユヅキ様の可愛い顔を見てからね。…今、可愛く髪をセットしてもすぐに崩れちゃうから」
「…っ!!ユーリ…っ」
ユーリ「…大好きだよ、ユヅキ様」
妖しく微笑みながら、優しく甘く翻弄するユーリの指先に私は身を委ねるのだった