イケメン王宮、真夜中のシンデレラ/ALLキャラ短編集
第2章 二人のハロウィン~ルイ編~
――今日は10月31日―…
秋の夕日が沈む頃、ルイはユヅキの部屋を訪ねていた
――コン、コンッ―…
ルイ「…ユヅキ、いる…?」
「えっ!?ルイ、ちょっと、まっ…」
――ガチャッ―…
ユヅキの声が聞こえてきて嬉しくなったルイは、ユヅキの返事を待たずに扉を開けてしまった
ルイ「…あっ、ごめん、ユヅキ……ところで、その格好は…?」
「えっと…今日はハロウィンだから魔女の格好をしてルイを脅かそうと思ってたんだけど……なかなか背中のチャックを上手くあげられなくて…」
ルイ「そうだったんだ…手伝おうか…?」
「えっ…うん、じゃあお願い…」
そう言ってルイに背中を向けると、ユヅキは後ろから優しく抱き締められた
「…っ、ルイ…?」
私が慌てて振り返ろうとすると、ルイが耳元に甘い声で囁いた
ルイ「…ユヅキ、トリック・オア・トリート」
「え…?」
驚いてルイをじっと見つめると愉しそうにルイはクスッと笑った
ルイ「…ユヅキ、お菓子くれないと悪戯するよ…?」
「あれ…?でもルイ、こういうのにはあまり興味がないんじゃ…」
ルイ「…うん、確かにこういうイベントには興味ないけど、ユヅキの喜ぶ顔は見たいから……それで、お菓子はくれるの…?」
そう言って私の顎をすくい、唇が触れそうな距離でルイに尋ねられた