イケメン王宮、真夜中のシンデレラ/ALLキャラ短編集
第14章 二人で過ごすクリスマス~ルイ編~
―――12月25日―…
「メリークリスマス!」
「「「メリークリスマス、プリンセス、ルイ様!」」」
私達は久々に重なった休みを利用し、サンタの格好をして子供達にクリスマスプレゼントを配りに施設を訪れていた
女の子「プレゼント、ありがとうプリンセス、ルイ様!」
そう言って子供達はプレゼントを持ち、皆ニコニコと嬉しそうにしていた
「プレゼント、喜んでくれて良かったね、ルイ」
ルイ「うん、これもユヅキのおかげだよ…ありがとう」
そう言ってニッコリと微笑むルイを見て、私の胸はトクンと音をたてた
(ルイのサンタ姿も素敵だなぁ…)
そう思い、思わずルイに見とれていると、ふいに一人の男の子にスカートの裾を引っ張られた
男の子「ねえねえ、プリンセスはルイ様とこの後デートするの?」
「え…?」
(デートって…)
恥ずかしさに頬を染め、どう答えようか困っていると、男の子は私の足元に抱きついて来た
男の子「いいなぁ~…俺もプリンセスとデートしたい!俺ともデートしてよ!」
「デート!?でも、デートするなら好きな人とじゃないと…」
困りながらそう答えようとすると、ふいに肩を抱き寄せられた
(…っ、ルイ…?)
驚いてルイの顔を見上げると、僅かに眉を寄せたルイが男の子と目線を合わせるようにしゃがみ、クスッと妖艶な笑みを浮かべた
ルイ「…プリンセスが可愛いから、デートしたくなる気持ちはわかるけど、ダメだよ。……ユヅキは俺だけのプリンセスだから」
そう言われると、男の子は目を輝かせながらルイを見上げた
男の子「すげー…やっぱり本物の王子様は違うなぁ…俺も大きくなったらルイ様みたいな素敵な人になるよ!」
そう言って満足そうに笑みを浮かべた男の子は、私達に手を振りながら去って行った