イケメン王宮、真夜中のシンデレラ/ALLキャラ短編集
第13章 二人で過ごすクリスマス~アラン編~
―――――……
(レオはあんなこと言ってたけど、どうする気なんだろう…もうすぐ、また子供達も来るはずなのに…)
不安で思わず視線をさ迷わせていると、ふいに後ろから声をかけられた
??「…おい」
(この声…、まさか…)
ずっと会いたいと思っていた人の声に振り向くと、そこには頬を赤く染めたアランが立っていた
「…っ!!アラン、その格好…」
トナカイの着ぐるみを着たアランの姿に思わず目を見開くと、恥ずかしそうに眉を寄せたアランが私のことをじっと見つめた
アラン「…あいつに言われて仕方なく着たんだよ。お前、トナカイがいなくて困ってたんだろ?」
「あ…っ」
"俺に任せて、ユヅキちゃん"
そう言って去って行ったレオのことを思い出し、私はアランを見つめながらそっと背伸びをした
「…ありがとう、アラン。それから、メリークリスマス」
アラン「…っ!?」
そっとアランの頬に触れるだけのキスを落とすと、アランは更に恥ずかしそうに眉を寄せながら、強引に私の腕を掴み唇を重ねた
「ちょっ…、アラン…っ!!」
アラン「お前が可愛いことした罰だ……帰ったら覚悟しとけよ、ユヅキ」
そう言って不敵な笑みを浮かべるアランに胸を高鳴らせながら、私達は肩を並べて歩いて行った