イケメン王宮、真夜中のシンデレラ/ALLキャラ短編集
第13章 二人で過ごすクリスマス~アラン編~
―――12月24日―…
私は明日、城下の子供達に配るクリスマスプレゼントのお菓子をアランと一緒に作っていた
「アラン、この時期は毎年護衛で忙しいのに、こんなことに付き合わせちゃってごめんね…」
申し訳なさに思わず俯くと、アランはふっと笑みを浮かべた
アラン「…別に。今日はたまたま休みで暇だったから手伝ってるだけだ…だから気にすんなよ。それより、まだ沢山作らなきゃいけねえんだろ?早く作るぞ」
「うん!ありがとう、アラン。お菓子、喜んで貰えるといいな」
アラン「…あぁ、明日は城下の見回りや護衛で俺はお前の傍にいてやれねえけど、ちゃんと上手くやれよ」
そう言って優しい笑顔を向けてくれたアランに頷いた後、私達はお菓子を作るために黙々と手を動かしていった
―――翌日―…
「皆、メリークリスマス!」
子供達「「「プリンセス、メリークリスマス!!」」」
私が城下を訪れると、子供達はニコニコと笑いながら私の周りへと集まってきた
女の子「プリンセスのサンタ姿、かわいーっ!私もおっきくなったらサンタさんの格好したいな」
「ふふっ、ありがとう。皆に今からクリスマスプレゼントも配るから待っててね」
女の子「本当!?ありがとう、プリンセス!」
男の子「プレゼントまでくれるなんて、プリンセスは本当のサンタさんみたい。でも、どうしてトナカイはいないの?」
「え…?」
(トナカイか…そういえば考えてなかったな…)
子供達からの質問にどう答えようか戸惑っていると、それに気付いたレオが私の代わりに答えてくれた
レオ「トナカイは今はサンタさんのお使いに行ってていないんだよ。もう少ししたら帰って来るから、しばらくしたらまたおいで」
そう言ってにっこりと笑いながら手を振るレオと一緒に、後でまた来ると言う子供達を見送った
「ねぇ、レオ、トナカイって…」
レオ「大丈夫。俺に任せて、ユヅキちゃん」
そう言ってレオは私にヒラヒラと手を降りながら、どこかへと歩いて行った