イケメン王宮、真夜中のシンデレラ/ALLキャラ短編集
第12章 二人で過ごす誕生日~ゼノ編~
―――――……
(どうしよう…もうすぐゼノ様がいらっしゃるけど、こんなことして本当に喜んでもらえるのかな…?)
ユーリの提案で、頭に大きなリボンをつけた私は、ゼノ様が公務を終えて部屋へ戻って来るのを待っていた
"ゼノ様はユヅキ様と一緒に過ごせることが一番嬉しいだろうから、心配しなくても大丈夫だよ"
そう言ったユーリの言葉を思い出しながら、緊張に胸を高鳴らせていると、0時を告げる鐘が鳴ると同時にゆっくりと部屋の扉が開いた
「あっ…、おかえりなさい、ゼノ様」
そう言って私が駆け寄ると、ゼノ様は後ろ手に扉を閉めながら不思議そうな視線を私へと向け、ふっと頬を綻ばせた
ゼノ「…こんな時間に、頭に大きなリボンをつけて、どうした。これからどこかへ行くのか?」
「いえ、そうではなく、その…ゼノ様へお伝えしたいことがあって…」
ゼノ「どうした、言ってみろ」
(…っ、恥ずかしいけど…ちゃんと、伝えなくちゃ…)
そう思い、緊張しながらもゼノ様を見つめ、覚悟を決めて口を開いた