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イケメン王宮、真夜中のシンデレラ/ALLキャラ短編集

第11章 二人で過ごす誕生日~ジル編~


――11月25日―…


寒さが日に日に強くなり、冬を感じさせる空を窓越しに見上げながら、私は勉強後にレオと雑談をしていた


「えっ…じゃあ、お城ではプリンセスや国王陛下以外の人の誕生日はお祝いしないの…?」


レオ「うん、しないよ。俺もお祝いしてもらったのは、小さい頃が最後だよ」


そう言ってふっと笑うレオを見て、私は僅かに眉を寄せた


「でも、せっかくの誕生日を祝ってもらえないなんて寂しいよ……ということは、アランやジルも、お城に来てからは祝ってもらってないの…?」


レオ「うん、してないよ。宮廷官僚や騎士団長…ましてや教育係の誕生日のお祝いをする国なんてないんじゃないかな?」


そう言ってレオは目を細めた後、ニヤリと笑いながら私へと視線を向けた


レオ「でも別にジルはいいんじゃない?こんなに可愛いユヅキちゃんにお祝いしてもらえるんだから…ジルの誕生日、二人きりでお祝いしたんでしょ?」


そう言って首を傾げるレオを見て、私は思わず目を見開いた


「えっ…?」


レオ「えっ…もしかして、ユヅキちゃん…ジルの誕生日がいつか知らなかった…?」


「うん…ジルの誕生日っていつ…?」


レオ「ジルの誕生日は確か、11月11日だよ。…てっきり俺は、ユヅキちゃんが知ってるものだと思ってたよ…ジルの誕生日の前に、教えてあげられなくてごめんね…」


そう言って申し訳なさそうに眉を下げるレオに断りを入れ、私は一度自室へと戻っていった
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