イケメン王宮、真夜中のシンデレラ/ALLキャラ短編集
第1章 二人のハロウィン~アラン編~
――今日は10月31日―…
秋の風が冷たく吹く頃、夕食を終えた私はアランの部屋を訪ねていた
――コン、コンッ―…
――ガチャッ―…
「アラン、トリック・オア・トリート!!」
アラン「…あ?いきなりどうしたんだよユヅキ…」
ドアを開けたと同時に楽しそうに声をかけてきたユヅキを、アランは目を丸くして見た
「あれ…?アラン知らない…?今日はハロウィンの日なんだよ?」
アラン「ハロウィン…?あぁ、あのカボチャのイベントか…」
「カボチャのイベントって…まぁ間違ってはいないけど…」
アラン「…で、その格好はなんだよ」
今日はハロウィンということでユヅキは、顔の部分だけ穴の空いている白い布を頭から被った格好をしていた
「これは今日はハロウィンだから、お化けの格好をしてみたんだよ!……ところでアラン、お菓子は…?」
そう言ってユヅキはアランを上目遣いで見上げた
アラン「…お菓子なんて持ってねえよ」
「本当!?…じゃあ、アランに悪戯してもいい…?」
アラン「あぁ、好きにすれば」
そう言ってアランはふっと優しく微笑んだ
「うーん…じゃあ、アラン目を閉じて…?」
アラン「…こうか?」
そう言ってアランはそっと目を閉じた