第4章 教えてあげる<大久保利通>
スカートの丈については、大久保は足を覆い隠すくらいが良いと言ったのだが。海の向こうの先進的な格好が良いと、ユキが半ば強引に押し通して、この結果。
「これでも長くさせた方」
「そうなんですか…」
「やっぱり、駄目」
怒ったような声にが驚いていると、腕を組んだ大久保が難しい顔。
「他の男にの足を見せたくない」
「……っ」
その言葉に体温をさらに上げるなどお構い無しに、大久保は一人じっと考えている。
「誰も私の足なんて、興味ないと思います…」
「そんなことない」
大股で距離をつめた大久保は、を腕の中へと抱きすくめる。
「少なくとも、俺はこうしたくなる」
「っ…大久保さん…」
触れたく、なる。
大久保の右手が、の腰をするりと撫でる。ぞくりと身体の奥が痺れて、は熱い息を吐いた。
「上に行こう、」
「え…」
「この服なら、俺の方が慣れてるから。に教えてあげられる…着方も…脱ぎ方も」
「…っ」
少しだけ意地悪な瞳が、息を呑むを見つめる。
「それとも…ここでする?」
「う、上に…」
頷いて、大久保はその手を引いて階段をのぼる。一段ずつ上がるたび、の身体も熱を増していく。