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【イケメン幕末】春を呼ぶ嵐のように(R18)

第4章 教えてあげる<大久保利通>




「でも…大久保さんの誕生日なのに、何故私にこの服を?」


食後のお茶を飲みながら、が最もな質問を口にする。


「俺の願いを叶えてもらうため」

「願い…?」

「そう」


かちゃ、とお箸を置いて、大久保は真っ直ぐにを見る。


「これから先、俺はこれを着て色々な場所へ出かける事が増えると思う。にも、ついてきて欲しい。その服を着て」

「私も、ですか?」

「…いつもそばにいて欲しい。それが俺の願い」


もう、寂しい思いをさせなくていいように。


「…駄目?」

「駄目じゃ、ないです…嬉しい…」


感情が溢れ出して、喉がつまり言葉が出てこない。はやっとそれだけを、小さな声で絞り出した。


「」


席を立った大久保が、の額に優しく口づけて、潤む瞳を覗き込んだ。それからの手を取り、立ち上がらせる。


「回って、よく見せて」

「はい…」


ゆっくりと、一回転して見せる。


「やっぱり、可愛い」

「ありがとうございます…」


褒められる度にどきどきする心をしずめながら、も改めて自分の格好を見下ろしてみる。


「丈が、短いですね」


この時代、スカートの丈がここまで短いのはかなり先進的だろう。の言葉に、大久保は顔をムッとしかめる。


「幸男が」

「ユキちゃんですか?」

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