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【イケメン幕末】春を呼ぶ嵐のように(R18)

第4章 教えてあげる<大久保利通>




「そう、お揃い」


事も無げに言って見せる大久保に、の心臓はどきどきと落ち着かない。部屋でユキに着替えるように言われたのは、大久保の着る官軍服によく似た洋装だったのだ。

上着は大久保の物とほぼ同じ物。下は、ズボンではなく膝丈より少し長めのスカートだ。


「この国にはまだ、女物の洋装は少ないけど…どうしてもに用意したくて幸男に相談した」

「間に合うかどうか心配だったけど、何とかなって良かったわ」


安堵の息をつきながら、ユキが並ぶ二人を眺めてにっこりと破顔する。


「素敵よ。お似合いの夫婦って感じね」

「そ、そうかな…?」

「ええ!じゃあ、私は帰るから、あとはごゆっくり」

「ありがとう」


未だ戸惑うと、静かに感謝を述べる大久保に手を振って、ユキは颯爽と帰っていった。

現代では当たり前だったスカートも、着物を着るようになった今では何故だか不思議な感じがする。


「お腹空いた」

「あ、はい!すぐ用意しますね」


落ち着きなく自分の格好を眺めていたは、慌てて台所へと駆け込んだ。まだ温もりの残る料理を、お盆の上に並べて運ぶ。

机に料理を並べるの姿をじっと見ている大久保の視線が、気になって仕方ない。


「あの、大久保さん…?」

「…すごく可愛い」


その瞬間、身体中が沸騰したように熱くなる。
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