第3章 名前を呼んで(沖田END)
「そ、そんなことは…」
は、慌てて、熱くなった顔に手をやろうとしたけれど、その手は途中で沖田に捉えられてしまう。
「俺も、少し退屈してきたので…、
楽しいこと、しましょうか」
「楽しいこと?…っきゃ…!」
沖田が、掴んでいたの手を突き飛ばすように離した。
傾いだ体を支えきれず、は布団の上に倒れ込む。
沖田がその上から覆い被さって、の両手を布団に縫い付けるように固定し、唇を奪う。
「んぅっ…んん…っ」
噛みつくように口づけられて、ジンと思考がぼやけてくる。
何度目かの口づけで、緩んだの唇の間から、沖田の舌が侵入してきて、の舌を絡めとる。
口の中を沖田の舌が這い回って、吐息すら逃すまいとするような、濃厚な甘い口づけが繰り返される。
「…はっ…はぁっ…」
やっと解放されたが、肩で息をする。沖田は、の唇から垂れる唾液を舐めとって、妖艶に微笑んだ。
「可愛いです、さん…俺のための紅も、着物も…」
「お、沖田さん…やめて…」
怯えたように沖田を見上げるの首筋に顔を近づけながら、
「嫌がっても…止めませんよ」
「な、なんで…あッ…!」
言い終わった沖田が、の首筋に吸い付いて紅い華を咲かせる。
弱々しいの抵抗を物ともせず、着物をはだけさせながら唇を這わせていく。