第12章 弱点
「っしゃ」
「俺に来ると思ったのにぃ」
「お前のトス、相変わらず正確過ぎて気持ち悪い」
「んだと?」
「ちょ、喧嘩してる場合じゃないよ!
影山、月島」
「あ?うるせぇ。
お前が1番脚引っ張ってんだよ」
「んだとぉ⁉︎」
「本当のことだろ」
「バカバカしい」
「「なんだと⁉︎」」
「煩い。
試合中にムダ口叩くとか随分余裕だね。
あと1点取られたら終わりなんだけど、それ分かってるの?
数字読めてる?」
「波瑠てめ、バカにすんな!」
「はいはい、すぐ熱くならない。
すみません、続けてください」
「あー、良いのか?」
「どうぞ」
「じゃあ遠慮なく」
本当に容赦ないサーブが来た。
「っ」
「おぉー、波瑠ナイス!」
「喜ぶのはまだ早い」
「うすっ」
変人コンビの速攻にリエーフくんがワンタッチし、今度は梟谷の速攻が決まった。
「すっげぇ…」
「くそっ」