第11章 優しさ
交渉を終わらせて体育館へ戻ると、まだバレーをしていた。
今度は日向、飛雄、月島くん対黒尾さん、木兎さん、赤葦さんの3対3だ。
「1年生いじめ?」
2、3年生が寄ってたかってという図しかイメージ出来ない。
「なっ、いじめてねーよ⁉︎」
私の呟きに反応した木兎さんの横にスパイクが決まる。
「木兎さん、試合中によそ見とは随分余裕ですね」
「チーム分けは黒尾さんですよね」
「疑問系じゃないんだな」
「こんな腹黒いことするの、あなた以外居ませんから」
「ほんっと似てるよな、ツッキーに」
「だろー?流石は彼女って感じだよなー」
「だから違います」
「もーっ、照れちゃって。
可愛いのな、ツッキー」
「え、そうなの?月島」
「はぁ?」
「波瑠、お前相変わらず男の趣味悪ぃな」
「相変わらずは余計」
「事実だろ」
「そうだね」