第11章 優しさ
「あっ、3対3ですか⁉︎
俺も混ぜてくださいっ」
「リエーフ。
お前夜久のとこでレシーブ練じゃなかったか?」
「うっ…今日は俺優秀だったんで」
「じゃ、4対4な」
「やりぃ!」
「チビちゃん、影山、彼女ちゃん、リエーフ対木兎、俺、赤葦、ツッキー」
げ…。
それに彼女ちゃんって。
「また私も出るんですか…?」
「おう」
「というか不公平じゃないですか?
やっぱり黒尾さん性格悪いですね」
「く、黒かねーよ」
「たまには変えてみたらどうです?組み合わせ。
ある意味刺激になると思いますけど」
「じゃあ…そうだな。
彼女ちゃん、誰とやりたい?」
彼女ちゃんっていう呼び方定着ですか。
「そうですね、じゃあ黒尾さんとやりたいです。
正面からぶっ潰したい」
「やってみろよ。
よし、チーム決めた。
さっきのでリエーフとツッキー入れ替えな」
「弱い者いじめだよね、これはもう。
こっちは全部1年だし」
「良いじゃん、良いじゃん。
リエーフは高校からバレー始めた初心者なんだし」
「ちっこいのとの身長差」
ボソッと呟いた月島くん。
「良いハンデだろ。
そっちには “ 王様 ” も “ クイーン ” も居るんだし」