第9章 秀才
ちょうど練習が中断されたところで口を開く。
「赤葦さんと孤爪くんに話…というか頼みがあって」
「俺に?」
動こうとしない孤爪くんのところへ行くと、他の皆も集まる。
「孤爪くん、赤葦さん。
少し頼まれてくれませんか?」
「へいへいへーい、何を?」
「勉強」
「「「は?」」」
「うちのバカ2人に勉強教えてください。
プリント終わらなきゃ練習に参加出来ないんですよ。
それは困るでしょう?」
「俺はツッキーが飛んでくれたら良いけどなー」
と、木兎さん。
「柏木さん!」
「つ、月島くん」
「遅いんですけど、僕を殺す気なの?」
珍しく感情を露わにする月島くん。
「あれ…そんな酷いの?」
「黒尾さん、あのバカ2人を舐めてます?
“ 鬼の目にも金棒 ” ですよ?
“ 愚問 ” の意味も分からない人達ですよ?」
「こめん、月島くん」