第9章 秀才
大きな身体で反応は子供みたいだ。
「研磨さんなら黒尾さんと一緒じゃない?
赤葦さんは多分木兎さんと。
第2体育館!」
「そう、ありがとう」
「あ、じゃあ番号…って居ない」
「あ、居た」
第2体育館の開いた扉から顔を覗かせると、目的の2人の姿を見つけた。
ゲームをしている孤爪くん。
練習をしている赤葦さんと木兎さん、黒尾さん。
2対1だ。
「あっ、危ねぇ‼︎」
黒尾さんの弾いたボールが私の方に飛んで来た。
「…ン」
ボールを正面から捉え、レシーブで返す。
「ッ…」
弾かれて威力は相殺されている筈なのに、重みのあるボール。
脚に力を込め、その場になんとか留まる。
「った…」
腕がビリビリする。
ジャージを羽織ってるから分からないけど、多分少し赤くなっていると思う。
「ごめん、大丈夫?」
駆け寄って来てくれる赤葦さん。
「まぁ」