第9章 秀才
片づけを終え、ふと日向達を見る。
苦戦している2人と、それを頬杖をついて見つめている月島くん。
「どう?」
「全然ダメ」
「じゃあ私人探して来る。
敵に教えて貰った方がプライドに障るでしょ」
「まぁね」
「じゃ」
誰が適任かな。
監督達はもう多分飲みに出掛けたから、午後は個人練という名の敵味方混合のスパルタ練習だろう。
昼間から飲む人の気持ちが分からない。
烏野との試合を見る限り、頭が良いのは…。
音駒と梟谷のセッターかな。
セッターは基本頭が良くなくちゃね。
飛雄はゲームメイクだけだもんな。
とりあえず人が多く居そうな体育館に向かう。
「あっ、烏野のマネージャーさん!」
「灰羽くん」
「リエーフって呼んでください」
「じゃあリエーフくん。
音駒と梟谷のセッターってどこに居るか知ってる?」
「研磨さんと赤葦さんですか?」
「そう。
それとタメ口で良いよ、同い年だし」
「はーい」