第56章 ありったけの感謝を込めて
「おはざーすっ!
波瑠さん元気になりましたか!?」
「「「………」」」
部屋が、シンと静まり返る。
「私は大丈夫。
ごめんね、迷惑かけて」
「そんなの全然!!
倒れた波瑠さん見て、俺心臓止まるかと思ったっすよ〜」
ワンコの如く駆け寄って来るリエーフくん。
「ごめんね」
ちょっと申し訳なくなる。
「でも、元気になってくれたなら良かった!」
「ありがとう」
「また一緒にバレーしましょうね!」
「そうだね。
リエーフくんて、意外と早起きなんだね」
「いつもは全然なんですけど、今日はなんか波瑠さんが心配で早くに目が覚めちゃって…」
と、頬を掻く。
「体調崩さないように、休める時にしっかり休んでね。
……って、今の私が言っても説得力ないか」
言ってる本人が体調を崩したばかりだ。
「はいっす!」